▋ 開催会場

東京医科歯科大学
M&Dタワー
鈴木章夫記念講堂
〒113-0034
東京都文京区湯島1-5-45
東京医科歯科大学

▋ 事務局

The 30th Meeting of the Japanese Society of Psychosomatic Dentistry

第30回日本歯科心身医学会
設立30周年記念総会・学術大会

▋ 大会長挨拶▷ ページを更新する

東京医科歯科大学大学院 歯科心身医学分野

豊福 明

第30回日本歯科心身医学会総会・学術大会を東京医科歯科大学で開催させて頂くことになりました。大変光栄なことで、本会員の皆様に感謝申し上げます。期日は平成27年7月18、19日、会場は東京医科歯科大学M&Dタワー2階 鈴木章夫記念講堂と共用講義室で開催させて頂きます。

本学では平成3年に第6回大会を歯科麻酔学教室の久保田康耶先生が、平成8年に第11回大会を歯科補綴学教室第1講座の藍 稔先生が開催されて以来の担当となります。

個人的には平成2年に2代目理事長の都 温彦先生のもとで開催された第5回大会をお手伝いさせて頂いた25年来の担当で思い入れの大きい記念大会です。

本大会のテーマは「中枢から見た歯科医学」と致しました。歯科心身症とは定義の難しい疾患ですが、現実に多彩な口腔症状に苦しんでおられる患者さんは大勢いらっしゃいます。その事実から設立された本学会の原点に回帰し、空虚な言葉遊びから脱却し、科学のない(brainless)議論も心のない(mindless)議論を排して、今、困っておられる患者さんを救済するために歯科医師は何をすべきかを考え直す機会にしたいと考えています。

本大会では、この難しい疾患・病態をどう見立てれば良いのか、どう治せば良いのか、という現場の悩みに答えるべく、「歯学研究に脳科学を導入するために」と、「心も診れる歯科医師になるには」という2つのサブテーマから企画を練ってみました。もちろん臨床の現実から乖離しないように最適な演者に実践的な内容を御願い致しました。

教育講演には、本学歯学部歯学科長でかつ、御高名な認知神経科学者として御活躍中の泰羅雅登教授に、歯科医師として脳の研究に携わることの醍醐味をお話しして頂く予定です。若い先生方にもリサーチマインドが刺激されるエピソードが伺えるものと思います。

さらに本学ご出身で長らく国立精神神経センター武蔵病院歯科医長を務められた中村廣一先生に「歯科心身医学とクオリア」というタイトルで、精神疾患患者さんとの対話から生まれた歯科心身医学の新しい切り口を提示して頂きます。

さらに特別講演には、抗精神病薬の身体的副作用など内科からみた精神医療に造詣の深い長嶺敬彦先生をお招きし、「部分と全体—歯科心身医学研究への提言」のご講演をお願いしています。

現場での緻密な観察から生まれた自由な発想をもとに、これからの歯科心身医学研究への新しい扉を開いて頂けるものと期待しています。

2日目のシンポジウム1は、前回に引き続き審美・インプラントのエキスパートから心身医学的問題への対処を伺う「本当の難症例とは何か」を設定しました。山崎長郎先生、小宮山彌太郎先生、中村社綱先生という錚々たる演者を御招きし、達人の嗅覚と返し技をより一般化し共有化できるように挑戦したいと思います。

さらにシンポジウム2では、耳鼻咽喉科、整形外科、産婦人科の外科系の心身医学の実践から、あるべき姿の歯科心身医療を考える「外科系各科の心身医療に学ぶ」という企画に致しました。各科の先生方の取り組みから我々歯科医師が得られるものは多いと確信しています。

もちろん大好評のPIPCセミナーも招聘しています。3年目となる今回は30回記念大会スペシャルをお願いしています。この研修会は会員外の方でも受け付けていますので奮ってご参加下さい。

かねてから希望の多かった若手の会も準備しました。いつも苦労する症例の話、保険診療の問題、研修や勉強の仕方など日常臨床で困っているいろいろな疑問や悩みを共有し、忌憚のない議論ができる場として発展していくことを願っています。

多くの先生方のご参加をいただき、新しい時代の歯科心身医学を牽引するための記念大会にしたいと考えています。東京医科歯科大学大学院歯科心身医学分野スタッフ一同、会員・非会員を問わず多数のご参加をお待ちするとともに、ご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。

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